封泥
ふうでい
名詞
標準
lute
文例 · 用例
これで妻子が生命の大部分といった言葉の意味だけはわかるであろうが、かくのごとき境遇から起こってくるときどきのできごととその事実は、君のような大船に安乗して、どこを風が吹くかというふうでいらるる人のけっして想像し得ることではないのだ。
— 伊藤左千夫 『去年』 青空文庫
新兵衛の婆にあって、昔の話もし、そうして今お菊はどんなふうでいるかも聞いてみたい心持ちがしてならなかった。
— 伊藤左千夫 『落穂』 青空文庫
私はそれで行く気になって、行って見ると、例のとおり穏やかなものなんですが、少し物思いのある顔をして、秋の荒れた庭をながめながら、そのころの虫の声と同じような力のないふうでいるのが、なんだか小説のようでしたよ。
— 帚木 『源氏物語』 青空文庫
こんなふうでいつも暗い間に別れていかなければならないのは苦しいから」 と言うと、「どうしてそんなに急なことをお言い出しになりますの」 おおように夕顔は言っていた。
— 夕顔 『源氏物語』 青空文庫
頭中将は源氏がまじめらしくして、自分の恋愛問題を批難したり、注意を与えたりすることのあるのを口惜しく思って、素知らぬふうでいて源氏には隠れた恋人が幾人かあるはずであるから、どうかしてそのうちの一つの事実でもつかみたいと常に思っていたが、偶然今夜の会合を来合わせて見た。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
美女がこんなふうでいることは最も魅惑的なものであると見えた。
— 葵 『源氏物語』 青空文庫
中将がひどく御心配申し上げてお話をいたすものですから、どんなふうでいらっしゃるのかとお案じいたしておりました。
— 行幸 『源氏物語』 青空文庫
ちょっとした恋愛問題を起こしても自身が侮辱されたように思う女王であったから、どんな気がするだろうとあやぶみながら話されたのであったが、夫人は非常に冷静なふうでいて、「親としての御愛情から出ましたお頼みでございましょうね。
— 若菜(上) 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
古代エジプトの遺跡から、当時の王の印章が押された貴重な封泥が発見された。
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彼は木箱の隙間を封泥で固め、中身が漏れ出さないように細心の注意を払った。
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封泥が壊れていないことは、手紙が誰にも開封されていないという証拠だった。
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ウィキペディア
封泥(ふうでい)とは、古代の西アジアや中国において、重要物品を入れた容器や公的内容を記した木簡・竹簡の束を封緘するとともに、責任の所在を示す証明として用いられた粘土の塊のこと。多くは、封緘・保管・輸送の担当責任者を示す、記号や文字が刻まれたり、印璽が捺されている。中国のものは印章と同様に蒐集・鑑賞され、篆刻の参考資料として研究されている。
出典: 封泥 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0