鳬
鳬
名詞
標準
文例 · 用例
だけれど登れるかな」、「登れるヨ」、「きっとだね」、「ウン」 初めの中はそのくらいで山に関する対話も鳬がつき、親子はぶらぶら歩きだした。
— 田中英光 『箱根の山』 青空文庫
『嬉遊笑覧』に言える通り鴨はアヒルだが、カモを鳬と書かず鴨と書き、近くはタヌキから出たタナテ、またよくこの獣を形容したラクーン・ドグなる英語があるに今もバッジャー(※、アナクマに当る)てふ誤訳を踏襲するに斉しく、今となっては如何ともするなし。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
福沢諭吉君 彼の天職 鳬短く鶴長し、柳は緑、花は紅、人豈吾と同じうすべけんや。
— 山路愛山 『明治文学史』 青空文庫
其の裡に室内の談合は旨く鳬が付いたものと見え、森と鎮まって居りました。
— 西尾正 『陳情書』 青空文庫
だいいち、私のような若年者が風摩小太郎を手にかけたなどといったら、聞いたほうが笑いだすだろうなどと、子供のくせにませたことをいい、それで話の鳬をつけてしまった。
— 久生十蘭 『うすゆき抄』 青空文庫
二五七)山の端に味鳬群さわぎ行くなれど吾は左夫思恵君にしあらねば (巻四。
— 斎藤茂吉 『『さびし』の伝統』 青空文庫
巻第四 ○山の端に味鳬群騒ぎ行くなれど吾はさぶしゑ君にしあらねば 〔巻四・四八六〕 舒明天皇 岳本天皇御製一首並短歌とある、その短歌である。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫