衰老
すいろう
名詞
標準
文例 · 用例
釈迦の弟子の中で迦留陀夷というのが、教壇の上で穢語を放って今に遺り伝わっているが、迦留陀夷のはただ阿房げているので、増賀のは其時既に衰老の年であったが、ふたたび宮※などに召出されぬよう斬釘截鉄的に狂叫したのだとも云えば云えよう。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
菊五郎の衰老に対する悲哀が強くわたしの胸に食い入ったのも、幾分かそれが手伝っていたかも知れない。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
ただ飲食便利衰老の煩を免るる能わず。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
『西京雑記』にいう、東海の黄公少時|幻を能くし蛇や虎を制するに赤金刀を佩ぶ、衰老の後飲酒度を過ぐ、白虎が東海に見れたので例の赤刀を持ち厭に行きしも術行われず虎に食われた、年老の冷水でなくて冷酒に中ったのだ。
— 虎に関する史話と伝説民俗 『十二支考』 青空文庫
不死不朽、彼と与にあり、衰老病死、我と与にあり。
— 北村透谷 『一夕観』 青空文庫
冑山昨送我、冑山今迎吾、黙数山陽十往返、山翠依然我白鬚、故郷有親更衰老、明年当復下此道。
— 山路愛山 『頼襄を論ず』 青空文庫
しかし今は時勢に鑑みまた自分の衰老を省みて、今なおわたくしの旧著を精読して批判の労を厭わない人があるかと思えば満腔唯感謝の情を覚ゆるばかりである。
— 永井荷風 『正宗谷崎両氏の批評に答う』 青空文庫
五山は肖物体の作は詩人の作るに苦しむものであることを説き、枕山が能くこの一百首をなし得たことを激賞すると共に、その身の衰老したことを歎じている。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫