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蠻人

蠻人
名詞
1
標準
文例 · 用例
されば大人が子供よりも、文明人が野蠻人よりも、より價値の高い人間として買はれるやうに、そのやうにまた我等の成長した敍情詩も、それが自然的でない理由によつてすら、原始の素樸な民謠や俗歌よりも高價に買はるべきではないか。
萩原朔太郎 青猫 青空文庫
丁度森林から出てきた蠻人が、文明世界における自己の裸體を恥ぢるやうに、君は自分自身の超習俗的な自然性を、この上なく羞かしいものに感じてゐた。
萩原朔太郎 室生犀星に與ふ 青空文庫
」 彼等は、この野蠻人の侮辱に、尚もはらわたの煮えくりかへる思ひをしてゐるのだが、さびしく思ひ直して、それをよい加減に茶化さうと試みる。
太宰治 道化の華 青空文庫
その癖、みんな眞面目で、みんな嚴肅な顏をして、みんな高尚な事ばかり言つて、哲學者氣取りでゐますが、それでゐて我々の大多數は百人のうち九十九人まで、まるで野蠻人のやうな生活をして、ちよつとどうかすると、すぐ啀み合つたり、惡口をつき合つたりします。
太宰治 津輕地方とチエホフ 青空文庫
蠻人が算數に疎いと云ふのも、つまり算數に對する努力が、まだ堆積して居らぬからで、即ち代々の努力を基本として居らぬ者が、忽然として高等の數理を解釋し得よう道理がないから、そこで數學の高尚なる域に到達し難いと云ふ證例である。
幸田露伴 努力論 青空文庫
天變を重大視した古の史籍に見ゆる記事や、野蠻人をして初めて鐡の用を知らしめた西大陸の事實や、禪僧をして詩を賦せしめた落星灣の口碑、凡そ此等の事の載籍に見ゆるものは少くないにしても、實際は何程多かつたことか知れぬ。
幸田露伴 努力論 青空文庫
今猶饑に備ふる食積をするエスキモー人乃至他の蠻人以外の人類の盲腸は年々に縮小し行くのである。
幸田露伴 努力論 青空文庫
「ワンダル」とは近ごろ聞かぬ野蠻人の名ならずや。
IMPROVISATOREN 即興詩人 青空文庫