蔵物
くらもの
名詞
標準
文例 · 用例
京都なんて隠退蔵物資みたいなもンだ。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
外界に個性の貯蔵物を投げ与えることによって完成するものではない。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
父が想像した通り、かれらは何かの埋蔵物を掘り出すために、幾たびか忍んで来たらしい。
— 岡本綺堂 『探偵夜話』 青空文庫
父が想像した通り、かれらは何かの埋蔵物を掘出すために、幾たびか忍んで来たらしい。
— 岡本綺堂 『穴』 青空文庫
国会で隠退蔵物資特別調査委員会が出来たことは、政府も権力をもちつづけようとするためには、安定本部の理論数字で現実はごまかしきれないことを認めて来た証拠である。
— 宮本百合子 『ほうき一本』 青空文庫
三「ウム……」 と左膳は、軽くうなずいて、「壺中の小天地、大財を蔵す――あけてみるのが楽しみだな」 ヒタヒタと壺の箱をたたきながら、「だが、あければすぐ、その埋蔵物を掘りに行くという、苦難の仕事が始まるのだ。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
ペンさん[自注1]に一通書いてもらって下へ降りたら、食堂のテーブルに御秘蔵物が置いてあるので、ヒョイと感違いして、さっき見て書いていたのをいつの間に持って来たのか、サテぼけかたも甚しいとひそかにびっくりしたら、それはまた別ので、しかも十二月二十八日朝と書いてあります。
— 一九四三年(昭和十八年) 『獄中への手紙』 青空文庫
申告すべき退蔵物資の十六種目一覧表も載った。
— 宮本百合子 『モラトリアム質疑』 青空文庫