若年者
じゃくねんしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
)彦三郎 もし、心ばかりは逸つても、わたくしは若年者、殊に御當地の勝手は知れず、なんとも致方がござりません。
— 岡本綺堂 『權三と助十』 青空文庫
父からきびしく叱られているのと、また二つには若年者の遠慮があるので、長三郎は終始だまっていたが、諸人のうわさ話を一々聞き洩らすまいとするように、彼は絶えずその耳を働かせていた。
— 白蝶怪 『半七捕物帳』 青空文庫
「主命を拒むではござりませぬが、私如き若年者より、他にどなたか屈強なお方が……」「いや」と駿河守は遮った。
— 国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』 青空文庫
「ともあれ、一年の計はこの元旦にあり、従前のごとく新入りの若年者に侮られ続けては、余の仁は寛容あっても、この妙見の一分が相立ち申さぬ。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
愚僧は詰まらない西班牙僧レオ・オースチンと申すもの、爾今お心安く願います」「私めは東条数馬、若年者にござりまするがなにとぞお引き廻わしくださいますよう。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
しかるに駒井如き若年者をよこして我々の頭に置こうなぞとは、見縊られたもまた甚だしい哉。
— 駒井能登守の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
とにもかくにも能登守がまだ三十に足らぬ若年者であってこの地位に置かれたことは、ドチラにしてもその人物の非凡である証拠にはなります。
— 駒井能登守の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
戊種に至っては、これは十名足らずの最も僅少な人数に過ぎないし、若年者が多く、本来は無邪気で、好意で参加しているだけに、教育すれば大いに収穫ともなるが、失望すると翻すやからである。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫