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積乱

せきらん
名詞
1
標準
文例 · 用例
同時に煙の色が白っぽくなって形も普通の積乱雲の頂部に似て来た、そうしてたとえば椎蕈の笠を何枚か積み重ねたような格好をしていて、その笠の縁が特に白く、その裏のまくれ込んだ内側が暗灰色にくま取られている。
寺田寅彦 小爆発二件 青空文庫
さうして東の瑞泉寺山に涌き出した脳漿形の積雲と、雷鳴をこめた積乱雲との層が見る見る黄金色の光度を強めて今にも爆裂しさうに蒸し返すと、また南の葉桜の土手の空にもむくりむくりと同じ色と形の入道雲が噴き騰つてゐた。
北原白秋 日本ライン 青空文庫
そうして東の瑞泉寺山に涌出した脳漿形の積雲と、雷鳴をこめた積乱雲との層が見る見る黄金色の光度を強めて今にも爆裂しそうに蒸し返すと、また南の葉桜の土手の空にもむくりむくりと同じ色と形の入道雲が噴きあがっていた。
北原白秋 木曾川 青空文庫
しかし主峰は、いつも四万フィートにもおよぶ大積乱雲に覆われている。
天母峰 人外魔境 青空文庫
開け放された窓に向つて光つてゐるY子の鏡の面には、夏の真昼らしい碧空のむくむくとした積乱雲の峰が鮮やかに映つてゐた。
牧野信一 小川の流れ 青空文庫
――と、その雲を衝いて、一散に駆けて来る娘の姿が、積乱雲の中に現れた一点の鳥と見へた。
牧野信一 バラルダ物語 青空文庫
堤の向方の空には巨大な積乱雲が現れ、耳を澄すと大きな急流の轟々たる音が聞えた。
牧野信一 ベツコウ蜂 青空文庫
それでもその三枚を仔細に見わけると、明暗の微かな相違が認められ、全々の白紙と、積乱雲の影らしいものと、また一尾のアメンボウの姿らしいものが発見出来るので、夫々に、水や倒さまの雲やアメンボウを写すのが目的ではなかつたといふ言葉を附けたして、採集日誌のスクラツプにはさんだ。
牧野信一 ベツコウ蜂 青空文庫