むら気
むらき異読 むらぎ
名詞形容動詞
標準
uneven temper
文例 · 用例
亭主はこのことにかけてだけいこじでむら気なのを知っているので決してねだらない。
— 岡本かの子 『鮨』 青空文庫
今度は彼が観客の大部分の者の行く方へ行くのを、私は見てとった、――が要するに彼の行動のむら気はどうも私には理解しかねるのであった。
— THE MAN OF THE CROWD 『群集の人』 青空文庫
前に言ったように、友にはさまざまなむら気があって、〔Je les me'nageais〕(私は逆らわないでそっとしておいた)――英語にはこの文句にちょうど当るものがない――であった。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『モルグ街の殺人事件』 青空文庫
木村は、葉子という女はどうしてこうむら気で上すべりがしてしまうのだろう、情けないというような表情を顔いちめんにみなぎらして、何かいうべき言葉を胸の中で整えているようだったが、急に思い捨てたというふうで、黙ったままでほっと深いため息をついた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
かくも氏が名古屋に於て寵児となったのは、趣味が多方面であり、話が聞き上手であり、性質がさっそくであって渋滞せず、感情的で無くむら気でなく、理性的であって親切であり、絶対に信頼される人――そういう人であったからであろう。
— 国枝史郎 『名古屋の小酒井不木氏』 青空文庫
馬はむら気な主人の仕打を笑ふやうな顔をして、また後退りをした。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
玉鬘夫人の兄弟たちは広く栄えているのであるが、貴族たちの肉親どうしの愛は一般人よりもかえって薄いもので、大臣の生きている間さえもそう親密に往来をしなかった上に、大臣が少し思いやりのない、むら気な性質で恨みを買うこともしたためにか、遺族の力になろうとする人も格別ないのであった。
— 竹河 『源氏物語』 青空文庫
音楽家というものはむら気で気むずかしいものですが、あの人にはそういうところがありません。
— 五幕七場 『女の一生』 青空文庫
作例 · 標準
彼はむら気なところがあるので、今日の約束も急にキャンセルするかもしれない。
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昨日はあんなにやる気満々だったのに、今日はむら気を出して不貞腐れている。
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むら気な猫は、甘えてきたかと思えば急にどこかへ行ってしまう。
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