棒ちぎり
ぼうちぎり
名詞
標準
文例 · 用例
(下略)」 なるほど学者の仕事はとかくけんか過ぎての棒ちぎりになる場合が普通である。
— 寺田寅彦 『空想日録』 青空文庫
夫人はさすが年紀の功、こは癈疾と棒ちぎり、身分に障ると分別して、素直に剰銭を出ださるれば、丁寧に員を検し、繻子の帯にきゅっと挿みぬ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
」と喧嘩過ぎての棒ちぎりで擬勢を示すと、「まあ、可かつたわね、ありがたい。
— 泉鏡太郎 『十六夜』 青空文庫
「左翼文学が今日沈潜期にあることを思って喧嘩すぎての棒ちぎりといった疚しさを抱かせられたが」云々と、石坂氏は対象を或る種の左翼的作家、或は思想運動者の上にだけ置いて物を云っているように見える。
— 宮本百合子 『落ちたままのネジ』 青空文庫
物を少し親切にリアリスティックに掴もうとすると、そう棒ちぎりを振りまわすように行かなくなる。
— 戸坂潤 『読書法』 青空文庫
)源次郎でもともかくも相手は二本差、あくまでここは少うしおっかなびっくりになりながら相手の旧悪を暴くので、源次郎、旧悪の前に一言もなく涙金で引き下がる、そのあとでにわかに元気付いて志丈にいまの「二三の水出し」云々を並べ立てる喧嘩過ぎての棒ちぎりのほうが、ずうーっと伴蔵らしくはないだろうか。
— 「怪談牡丹燈籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について 『我が圓朝研究』 青空文庫
五月五日を過ぎた菖蒲、法会に間に合わぬ花、喧嘩の終ったあとの棒ちぎり」と人々はあざ笑うのであった。
— 第十一巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
其時分はどんな仕掛か知らぬから、石や棒ちぎれをぎう/\井戸の中へ挿し込んで、水が出なくなつたのを見届けて、うちへ帰つて飯を食つて居たら、古川が真赤になつて怒鳴り込んで来た。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫