毛が生えた
けがはえた
表現形容詞-語幹
標準
little more than
文例 · 用例
東海美人といふと何だか洒落れて居るが合せ目に毛が生えた滑稽な貝である。
— 長塚節 『鉛筆日抄』 青空文庫
その外、少年の顔を見る度に、それをするかと云い、小娘の顔を見る度に、或る体の部分に毛が生えたかと云うことを決して忘れない人は沢山ある。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
「要するに高等学校の雑誌に、少し毛が生えた程度のものだよ。
— 菊池寛 『無名作家の日記』 青空文庫
禿頭に産毛が生えた様な此旧城の変方などは、自分がモ少し文学的な男であると、『噫、汝|不来方の城よ※ 汝は今これ、漸くに覚醒し来れる盛岡三万の市民を下瞰しつつ、……文明の儀表なり。
— 石川啄木 『葬列』 青空文庫
どうやら調子よく行っている、この分なら相当の炭が得られそうな気持がする、消炭に毛が生えた程度でも我慢する、相当立派なものが出来れば、この冬は炭を買わないで間に合う、併せて、この方法を附近の農家に流行らせてもいい。
— 第一冊 植民地の巻 『百姓弥之助の話』 青空文庫
面勝というのは心臓に毛が生えたというような意味だろうか。
— 安吾・伊勢神宮にゆく 『安吾の新日本地理』 青空文庫
もし万一ミカンの実の中に毛が生えなかったならば、ミカンは食えぬ果実としてだれもそれを一顧もしなかったであろうが、幸いにも果中に毛が生えたばっかりに、ここに上等果実として食用果実界に君臨しているのである。
— 牧野富太郎 『植物知識』 青空文庫
「武蔵武蔵というが、あか児にすこし毛が生えたような餓鬼一人、何を怖れることがあろうぞ。
— 地の巻 『宮本武蔵』 青空文庫