さる事ながら
さることながら
表現
標準
that goes without saying but also ...
文例 · 用例
色慾のつつしむべきも、さる事ながら、人間あんまり金銭に意地汚くこだわり、モトを取る事ばかりあせっていても、これもまた、結果がどうもよくないようだ。
— 太宰治 『グッド・バイ』 青空文庫
好色の念のつつしむべきはさる事ながら、将軍家が、御ところに奉公してゐる女房、童たちを、どのやうに慎重に正しくいつくしんで居られたか、このやうなお笑ひ草にも似た小さい例証に依つても明々白々におわかりの事と存じます。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
才兵衛はおろかにもそれを自身の出世と考え、わしの今日あるは摩利支天のお恵みもさる事ながら、第一は恩師鰐口様のおかげ、めったに鰐口様のほうへは足を向けて寝られぬ、などと言うものだから、鰐口は町内の者に合わす顔が無く、いたたまらず、ついに出家しなければならなくなった。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
飲酒の戒もさる事ながら、人の世話をするなら、素知らぬ振りしてあっさりやったらよかろう。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
老母や妻のおどろき、よろこびもさる事ながら、長女も、もの心地がついてから、はじめてわが家のラジオが歌いはじめるのを聞いてその興奮、お得意、また、坊やの眼をぱちくりさせながらの不審顔、一家の大笑い、手にとるようにわかるのだ。
— 太宰治 『家庭の幸福』 青空文庫
横濱神戸はさる事ながら、京都と異人とは、今はもう切つても切れない中となつたのである。
— 木下杢太郎 『京阪聞見録』 青空文庫
わたくしが二つ三つ盃の相手をするうち嘉六は、母親の心配もさる事ながら、池上の気の揉みようは見ていられぬほどだと言いました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
われは面の火の如くなれるを覺えて、仰せはさる事ながら、わが自ら深く信ずるところをば包まで申すを聞き給へ、「サン、カルロ」座なる數千の客は我に何の由縁もなきに、口を齊うして喝采したり、われは惠深き君の我喜を分ち給はんことを忖りしにと答へたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
作例 · 標準
彼の才能はさることながら、そのひたむきな努力も成功の大きな要因だ。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
料理の腕前はさることながら、彼女のもてなしの心が皆を惹きつける。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
見た目の美しさはさることながら、この絵画には深い精神性が宿っている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash