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粘り付く

ねばりつく
動詞
1
標準
文例 · 用例
この汁粉の汁は一すくい毎にべっとりとスコップに粘り付くので、いちいち枯草か何かでこすりとる必要がある。
中谷宇吉郎 永久凍土地帯 青空文庫
暑い時分で、単衣の胸をはだけていたので、ぬれている藻がふところに滑り込んで、乳のあたりにぬらりとねばり付くと、わたくしは冷たいのと気味が悪いのとでぞっとしました。
岡本綺堂 水鬼 青空文庫
毛穴から染み出す汗が、流れればと思うのに毛の根に膏のようにねばり付く。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
勾配はゆるやかであるが、赭土のその道は霜柱が立っていて、浮いた土が雪駄の裏にねばり着くため、歩くのにひどく骨が折れた。
山本周五郎 霜柱 青空文庫
生温く帽を吹く風に、額際から煮染み出す膏と、粘り着く砂埃りとをいっしょに拭い去った一昨日の事を思うと、まるで去年のような心持ちがする。
夏目漱石 琴のそら音 青空文庫
そしてそう云う心づかいから、女の部屋で服を着る前にいつもボーイに風呂を立てさせたものであったが、そのお白粉はべっとり鬢付け油のように粘り着くたちのものだと見えて、余程ごしごしこすらなければ、洗っても洗っても落ちないのであった。
谷崎潤一郎 蓼喰う虫 青空文庫
或る私の友人が夕方その橋をわたろうとすると、うっかり足を蹈み外して、水の中へ片足をついたのが、岸の方の浅瀬だったんですけれど、その片足を抜こうとしても水が粘り着くようになって、どうしても抜けない。
谷崎潤一郎 紀伊国狐憑漆掻語 青空文庫
粘り付く(ねばりつく) — 幻辞.com