愉楽
ゆらく
名詞
標準
pleasure
文例 · 用例
そうして異性の弱点をあらゆる方向から蠱惑しつつ、その生血を最後の一滴まで吸いつくすのを唯一の使命とし、無上の誇りとし、最高の愉楽と心得ている女である。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫
そして五十歳を越えた今となっては、かつて知らなかった人生の深遠な情趣を知り、したがってまたその情趣を味いながら、静かに生きることの愉楽を体験した。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
ただ、それは限りない愉楽であった。
— 中島敦 『プウルの傍で』 青空文庫
邪宗門扉銘ここ過ぎて曲節の悩みのむれに、ここ過ぎて官能の愉楽のそのに、ここ過ぎて神経のにがき魔睡に。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
かの筆にも言語にも言ひ尽し難き情趣の限なき振動のうちに幽かなる心霊の欷歔をたづね、縹渺たる音楽の愉楽に憧がれて自己観想の悲哀に誇る、これわが象徴の本旨に非ずや。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
嗚呼愉楽、朱塗の樽の差口抜き、酒つぐわかさ、玻璃器に古酒の薫香なみなみと……遠く人ごゑ。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
おかるは温室のなかの孤児のやうに、いろんな官能の記憶にそそのかされて、楽しい自身の愉楽に耽つてゐる。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
嗚呼|暫時流離の胸も脈絡の炎に爛れ、痛楚なる人が呻吟も、念仏も悲鳴も知らず、情界の熱き愉楽に、わが霊は喘ぎ焦がれぬ。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
作例 · 標準
休日の読書は、私にとって最高の愉楽である。
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彼はワインを片手に、静かな音楽を聴く愉楽に浸っていた。
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家族との団らんの時間は、何物にも代えがたい愉楽だ。
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