川畔
かはん
名詞
標準
文例 · 用例
天下の名勝と称する、天龍川畔天龍峡は、いわば天龍川が山岳地帯を、長々と突破する大谿谷のその小規模な玄関口である。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
――どれ、茶漬けの馳走にあずかりましょうかな」 宝蔵院漬けの茶漬けに味をしめた佐助は、その日の昼食を、奈良から一足飛びに飛んだ京の都、今出川畔、当時洛中に噂の高い、その名も富田無敵という男の道場で、したためた。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
そのころはもう白川畔の家は引き払って内坪井に移っていた。
— 寺田寅彦 『夏目漱石先生の追憶』 青空文庫
江戸川畔の花屋でベコニアの鉢を求めてお見舞いに行ったときは、もう面会を許されなかった。
— 寺田寅彦 『夏目漱石先生の追憶』 青空文庫
信孝(年二十六)も木曾川畔に自決して居る。
— 菊池寛 『賤ヶ岳合戦』 青空文庫
光秀は、十三日午前中、全軍を円明寺|川畔に展開した。
— 菊池寛 『山崎合戦』 青空文庫
ところが二三年して、その爺は死んで了ひ、また四五年経つた後には、ふつふつ厭だと言つて田舎の中年の男に情婦などが出来て、遂には川畔の店をも閉めて了つたといふ話であつた。
— 田山録弥 『田舎からの手紙』 青空文庫
鬼怒川畔の男女の悲劇は、人情味に圧れて、折角の凄いところが出て来ないのを遺憾に思つた。
— 田山録弥 『初冬の記事』 青空文庫