芸学
げいがく
名詞
標準
文例 · 用例
そして年期奉公の外に園芸学校へも入らなければならないし京都へも留学するといふ。
— 岡本かの子 『女性と庭』 青空文庫
主人は大学を出ると美術工芸学校やその他二三の勤め先が出来た上、類の少ない学問筋なので何やかや世間から相談をかけられることも多く、忙しいまま、東海道行きは、間もなく中絶してしまった。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
葛岡は園芸学校を出てからこの学校に雇われ、生徒の園芸の実習の手伝いや園庭の監督をしていましたが、もと、山の手の小さい植木屋の息子で縁日の夜店などにも出たことがあると語っていました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
むかし大久保が躑躅の名所であった時分に中どころの植木屋であった葛岡の家も、大久保が町中となり、父がリウマチスを重らして床に就き、間も無く死んでしまってから、頽齢の祖母と、老齢に近い母を背負って葛岡は園芸学校へ通学しなければならなかった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
足りない学費を少しずつ補ってやって園芸学校を卒業させ、卒業すると自分の学園の園芸手に推薦してやった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
夜店の植木屋をしている間も、植木屋をしながら園芸学校へ通っている時分も、母や祖母は、自分が家を出入りする毎に、自分の姿に向って「おまえ、ほんとに済まないよ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
植物標本のスケッチなら園芸学校でも習っているから描けるんだが、生きた人間は始めてだから描き辛い」と言いました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
それから葛岡は、わたくしを穏かに眠らせるつもりらしく、その園芸学校時代に実習した染色剤を使って菖蒲やカーネーションや朝顔を色変りにさせる法や、枯れかゝった松の根元に穴を掘って酒を飲ませて治療する法などを、お伽話のように無邪気で面白く潤色してゆっくりゆっくり喋りました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫