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柄手

えて
名詞
1
標準
文例 · 用例
柄手柄と、藤九郎盛長が賞める、実平は、姫をかかえて跳び乗った。
吉川英治 源頼朝 青空文庫
針がふれてもピリッと感じるであろう柄手の神経に、なにか、ソロリとさわったものがあったので竹童は、まさしく相手の得物と直覚し、「エ――エイッ」 身をおどらして斬りかかった。
吉川英治 神州天馬侠 青空文庫
鞘を払ってみれば、夕星の下、柄手に露もこぼるるばかり。
吉川英治 新・水滸伝 青空文庫
作左衛門は咄嗟に横へ翳した太刀で受け止めたが、柄手から腰も挫けるほどな圧力を受けてたじたじと乱れ足になったところ、得たりと背後の男が袴腰を避けて突き出した一刀が作左衛門の脾腹を突きとおすよと見えた。
吉川英治 剣難女難 青空文庫
新九郎はハッと柄手を引き締めたが、儀助は大事を取って突いて来なかった。
吉川英治 剣難女難 青空文庫
と、ブルルッと奇怪なしびれが柄手に伝わったかと思う間に、「やッ」 と重左の気合が竹杖にかかって、太刀はガラリと空へ絡み上げられ、八、九間も彼方の大地へズーンと突き立っていた。
吉川英治 剣難女難 青空文庫
「ぷウッ……」 と唇へ流れ込んだ血を吹いて、不意の助太刀をくわッと睨んだ小六が、追い討ちの大刀をふりかぶって飛びついたが、御方はそれに眼もくれず、今度は、こんがらの真正面の敵|臂の久八へ斬りつけて、戞然とたッた一合、見る間に、相手の鍔を割って、ばらッと柄手の指を斬り落す。
吉川英治 剣難女難 青空文庫
肩を開いて、斬り辷って来た万太郎の刀の柄手をグッとつかみ取るなり、「殿様芸の刃ものいじり、金吾のてつをふんで怪我をするな」 グワンと耳へ釣鐘をつかれたような大喝に、さしも徳川万太郎、思わずハッと気が眩んで、屋根の天ッ辺から大地へ投げつけられるかと気をちぢめた刹那!
吉川英治 江戸三国志 青空文庫