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隙々

隙々
名詞
1
標準
文例 · 用例
彼女は今絶望のどん底にあるものらしかったが、客にサアビスする隙々に、詩作に耽るのであった。
徳田秋声 仮装人物 青空文庫
そして冬中女の手のへらされた勝手元の忙しい働きの隙々に見るように、主婦から配がわれている仕事に坐った。
徳田秋声 あらくれ 青空文庫
用事の隙々や電車待つ間にはスケッチも試みた。
夢野久作 街頭から見た新東京の裏面 青空文庫
彼女は椎の梢の上に、群った笹葉の上に、そうして、静な暗闇に垂れ下った藤蔓の隙々に、亡き卑狗の大兄の姿を見た。
横光利一 日輪 青空文庫
馬琴は用事の隙々にそれらの書物を渉猟し、飽無き智慧慾を満足させた。
国枝史郎 戯作者 青空文庫
そこで私は仕事の隙々を見て、桜の木で、そのままそっくりに模刻をした。
大病をした時のことなど 幕末維新懐古談 青空文庫
火が少しでも衰えて音をしずめると、その隙々に、谷の外側でそんな風が枯木林から音を引き※いでいるらしいのが急に近ぢかと聞えて来たりした。
堀辰雄 風立ちぬ 青空文庫
ハルとキデの二人の女中までが、用事の隙々に主のいない正造の部屋を覗きにきては、前掛を顔へあててすすり泣いていた。
大鹿卓 渡良瀬川 青空文庫