けち
けち
名詞
標準
文例 · 用例
輝やける手おくつきの砂よりけちえんの手くびは光るかがやく白きらうまちずむの屍蝋の手指くされどもらうらんと光り哀しむ。
— 萩原朔太郎 『蝶を夢む』 青空文庫
みよ おくつきに銀のてぶくろかがやき指はひらかれ石英の腐りたるわれが烈しき感傷にけちえんの、らうまちずむの手は光る。
— 萩原朔太郎 『蝶を夢む』 青空文庫
さんたくるす さんたくるす 遊樂至上のうみのうへ、岬をめぐる浪のうたかた、浪とほれば鳥禽の眼にも見えず、況んや白日の幽靈は、いと遙かなる地平にかげをけちゆくごとし。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
微笑したるところの幻影であり、沈默せる遠きけちえんの顏面であることを明らかに知覺するとき我は卒倒せんとする。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
兄が耕二の間の障子を開けると、「負けちやつた」と耕二はいきなりそれだけ言つた。
— 中原中也 『耕二のこと』 青空文庫
(間)女 ………遂々あたし打ち開けちやつたわ。
— 中原中也 『夢』 青空文庫
踏んづけちゃ困るね」「そんな大切なものなら、打っ捨らかしとかなけゃいいじゃないか」 少年は眼を瞑ったまま、バスケットから足をとった。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
それは虱の食うような、または蚊がうるさく耳のそばで泣くような、そんなけちな、そのくせどうにもいやでたまらない、くだらない事柄ばかりが待ち構えているのだった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
ウィキペディア
けちは、金銭や品物を惜しんで出さないこと、また、そのような人。吝嗇家(りんしょくか)ともいい、「けち」に「吝嗇」の字を当てることもある。また、特に金銭を溜め込むことに執着する人物は「守銭奴(しゅせんど)」と称されることもある。金に執着する人のことを「銭ゲバ」と呼ぶ場合もある。
出典: けち — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0