打ち叩く
うちたたく
動詞
標準
文例 · 用例
それについて何か気に入らない事があると、すぐに怒って罵って、時には杖をもって打ち叩くこともある。
— 異聞総録・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
鐘をグワン/\と打ち叩くやうに、或ひは歯のなかへ太い釘を叩き込むやうに――その響がビンビンと脳髄にしみ渡ります。
— 牧野信一 『美智子と歯痛』 青空文庫
と、武者の反対の側に控へてゐる、これは白面の一人の使丁が、携へてゐる一本の撥を擬して、二つ目の太鼓の音が消えると同時に、太鼓の胴を、つまり木材の部分を戛、戛、戛ツと拍子をとつて三辺打ち叩くのである。
— 牧野信一 『バラルダ物語』 青空文庫
とたんに表戸を激しく打ち叩く妻君の声。
— 海野十三 『空気男』 青空文庫
五郎 ……(相手の言葉がピシリピシリと自分を打ち叩くのである。
— 三好十郎 『浮標』 青空文庫
『火屋でもいいからもう一杯』のサゲの前、炎々たる火焔にのた打ち廻る願人坊主を、それ、物の怪が憑きにけるぞとて、棒押っ取りて打ち叩く火夫の姿は、いと物凄きかぎりにて、やや、もって廻れるの非難はあらんも、これまたむらく独特の場面なりしと今にして思ほゆ。
— 正岡容 『随筆 寄席囃子』 青空文庫
そうして彼女が櫛の峰を以て首の頂辺を打ち叩くとき、自分が叩かれているように考える、―――すると、彼の快感は絶頂に達して、脳が痺れ、体中が顫えるのであった。
— 谷崎潤一郎 『武州公秘話』 青空文庫
開門、開門」 と、黒田ノ城の門を打ち叩く者があった。
— 第十分冊 『新書太閤記』 青空文庫