胆無
たんむ
名詞
標準
文例 · 用例
そして反動から、より頑強な心を持った、神経の太々しい、大胆無法な勇気をもった、真の英雄的なものに憧憬している。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
真に思ひ切つたる豪胆無比の御裁決、三浦さまほどの御大身も何もかも、いつさい、御眼中に無く、謂はば天理の指示のままに、さらりと御申渡しなさる御有様は、毎度の事とは申しながら、ただもう瞠若、感嘆のほかございませんでした。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
運動戦となるや独軍の極めて優れた空軍と機械化兵団が連合軍の心胆を奪って大胆無比の作戦をなし遂げ得た。
— 石原莞爾 『戦争史大観』 青空文庫
大胆無類の海賊だったが、部下の一人に殺された。
— 宝島 『宝島』 青空文庫
彼は大隈伯爵の如く放胆無双ならず、又大隈伯爵の如く非常に多方面ならず。
— 鳥谷部春汀 『明治人物月旦(抄)』 青空文庫
大胆無謀なファンニコは、霰弾にたおれたひとりだった。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
看よや彼が伏見要駕策の如き、その大胆無頓着なる、いわゆる鬻拳の兵諫も及ぶ所なきに非ずや。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
玄蕃は不意の強敵に、思わず五、六歩斬り捲くられたが、元より強胆無比の曲者、鍛え抜いた腕の力はまだ三尺の太刀に寸分の疲れも見せず、すぐ立場を盛り返して、りゅうりゅうと攻勢に変じて、邪魔な助太刀から先に唯一刀と脳天目がけて斬り下げた。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫