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きん
名詞
1
標準
文例 · 用例
糟谷が上京以来たえず同情を寄せて、ねんごろまじわってきた、当区の畜産家西田という人が、糟谷の現状を見るにしのびないで、ついに自分の手に越さしたのであるが、糟谷が十年|住んでおった、新小川町のとにかく中流の住宅をいでて、家賃十円といういまの家へ移ってきたについては、一|場の悲劇があった結果である。
伊藤左千夫 老獣医 青空文庫
快活で情愛があって、すこしも官吏ふうをせぬところから、場中の気受けも郷の評判もすこぶるよろしかった。
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郷の農民はひいきの欲目から、糟谷は遠からずきっと場長になると信じておった。
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時間のゆるすかぎり、糟谷は郷の人の依頼に応じて家蓄の疾病を見てやっていた。
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人望のあった糟谷の話であるから、郷の農民はきそうて家畜を飼うた。
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精神上からみると、まことに無意味な浅薄な結婚であったけれど、世間の目から羨望の中心となり、一|時郷の話題の花であった。
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場長がなにか声高にくの人に話すのを聞くと、来月にはいるとそうそうに、駒場農学校の卒業生のひとり技手として当場へくるとの話であった。
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種畜場郷の農家から、牛がすこしわるいからきてくれの、碁会をやるからきてくれのとしきりにいうてきたけれど、いっさい村落へでなかった。
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