来多
きた
名詞
標準
文例 · 用例
にもかかわらず、古来多くの詩人等は、この点で態度を晦まし、強いて字義の言明された定義を避けてる。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
なぜなら古来多くの詩人が歌ったところは、究極に於ては或る一つの、いかにしても欲情の充たされない、生の胸底に響く孤独感を訴えるから。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
なぜなら象徴の解説は、従来多くの人によって、この方面から試みられているにかかわらず、一も満足をあたえるものがないからだ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
思うにその特殊な事情は、日本語のあまりに平板単調であるところから、表現上の屈折と力とを求めるために、古来多くの文学者によって改修され、自然に少しずつ歪められて、遂に全く日常語から変貌した特殊のものになったのだろう。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
しかし、また一方から考えると、元来多くの鳥は天性の音楽家であり、鴉でも実際かなりに色々の「歌」を唄うことが出来るばかりでなく、ロンドンの動物園にいたある大鴉などは人が寄って来ると“Who are you ?”と六かしい声で咎めるので観客の人気者となったという話である。
— 寺田寅彦 『鴉と唱歌』 青空文庫
もしこれらが完全で、しかも実際と合わぬような場合があれば、これは何か吾人の夢想しないような新しい事柄がその間に伏在している証拠であって、古来多くの発見などはこのようなところから生れて来たのである。
— 寺田寅彦 『物理学の応用について』 青空文庫
近頃|和蘭グロニンゲンのカプタイン博士等は、従来多年の観測の結果を綜合して精細な研究を遂げた末に、天体に散布せる諸恒星は自ずから二派の流れに分れている事を発見した、すなわち天体各部の星の運動が目指す方向を反対に延長して見るとほぼ定まった二つの星座に集注する。
— 寺田寅彦 『宇宙の二大星流』 青空文庫
先ず第一に電波を起すために従来多く用いられたのは、いわゆる火花式またドイツのテレフンケンシステムと称するもので、すなわち感応コイルを用いて強烈なる火花を起し、その放電によって電波を生ずるのであるが、かくして起った波は不規則で、波の始めが強く終りが弱く消えてしまう。
— 寺田寅彦 『無線電信の近状』 青空文庫