切れ屋
きれや
名詞
標準
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文例 · 用例
ただその梢のところどころ物凄いほど碧いそらが一きれ二きれやっとのぞいて見えるきり、そんなに林がしげっていればそれほどみんなはよろこびました。
— 宮沢賢治 『学者アラムハラドの見た着物』 青空文庫
土竈だって堅炭だって悉な去年の倍と言っても可い位だからね」とお徳は嘆息まじりに「真実にやりきれや仕ない」「それに御宅は御人数も多いんだから入用ことも入用サね。
— 国木田独歩 『竹の木戸』 青空文庫
それでも三銭五銭と計量炭を毎日のように買うんだからね、全くやりきれや仕ない」「全く骨だね」とお徳は優しく言った。
— 国木田独歩 『竹の木戸』 青空文庫
「勃凸の奴、Sの名刺を貰つて来て、壁に張りつけておいて、朝晩礼拝をしてゐるんだからやりきれやしない」 極めて堅気なIだけれども、初めから良心を授からないで生れて来たやうな勃凸の奇怪な自由さには取りつく島もないといふ風で、そのすつぱぬきさへが好意をこめた声になつてゐた。
— 有島武郎 『骨』 青空文庫
おまけに残暑が強いので、汗の匂いやら人いきれやらで眼が眩みそうになってくる。
— 岡本綺堂 『指輪一つ』 青空文庫
」 お客さまは、金色の黒く煤けた、昔のあついたのきれや、柿色のごろ絽などを使つた図案のを抜き出してお賞めになる。
— 鈴木三重吉 『桑の実』 青空文庫
「莨の臭ひだけでもやりきれやしない。
— 牧野信一 『早春のひところ』 青空文庫
黒猫「おまへさんなんざあ器量は好いし、おとなしいから人に可愛がられて幸福といふものさ」斑猫「あらまあ、あんなことを、おなじ猫でも女になんぞ生れてはつまりませんわ」黒猫「どうしてなか/\、私なんざあ、自分で自分の糊口をしなきやあならないんですからやりきれやせんや」斑猫「それだから結構ですわ。
— 動物園にて 『コドモノスケッチ帖』 青空文庫