寺町
てらまち
名詞
標準
文例 · 用例
住んでゐたのは野田寺町の照月寺(字は違つてゐるかも知れない)の真前、犀川に臨む庭に、大きい松の樹のある家であつた。
— 中原中也 『金沢の思ひ出』 青空文庫
それが野田寺町の先刻云つた家であつた。
— 中原中也 『金沢の思ひ出』 青空文庫
いつも引籠勝で、色も香も夫ばかりが慰むのであったが、今日は寺町の若竹座で、某孤児院に寄附の演劇があって、それに附属して、市の貴婦人連が、張出しの天幕を臨時の運動場にしつらえて、慈善市を開く。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
加州金沢市|古寺町に両隣無き一宇の大廈は、松山|某が、英、漢、数学の塾舎となれり。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
剩へ野町、野田寺町、地黄煎口、或は鶴來往來より、野菜を擔荷ひて百姓の八百物市に赴く者、前後疾走相望みて、氣競の懸聲勇ましく、御物見下を通ること、絡繹として織るが如し。
— 泉鏡花 『鐵槌の音』 青空文庫
中里町から寺町へ行かうとする突當の交番に人だかりがして居るので通過ぎてから小戻をして、立停つて、少し離れた處で振返つて見た。
— 泉鏡花 『迷子』 青空文庫
なほまた、私の世話になつた呉服店といふのは、寺町の豊田家である。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
浜町、新浜町、大町、米町、新町、柳町、寺町、堤町、塩町、蜆貝町、新蜆貝町、浦町、浪打、栄町。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫