経巻
きょうかん
名詞
標準
文例 · 用例
それでいながら経巻や仏像の影を見ることには前より一層厭嫌の感情を増した。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
大乗仏教の沢山の経巻も、人々にこの事実を開いて説き示すために出来たようなものですし、名僧知識たちが教義を工夫されたのも、やはり目的はこの一点にかかっております。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
そして法華経はその哲理と実行の勧めを説いた経巻であり、維摩経は維摩居士という俗間の老練な一男性をして、その大乗主義の体験を物語らしめたもの、また勝鬘経は勝鬘夫人という若い美しい女性をしてその教義を述べさしたもの、いずれも、経の目的は現実生活の理想化にあります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
大日経巻第二に荼枳尼は見えており、儀軌真言なども伝来の古いものである。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
書写の経巻にも、新しい仏像の装飾にも費用は惜しまれてなかった。
— 夕顔 『源氏物語』 青空文庫
室の中央の柱に近くすわって、脇息の上に経巻を置いて、病苦のあるふうでそれを読む尼はただの尼とは見えない。
— 若紫 『源氏物語』 青空文庫
支那における青海波の曲の起源なども知って作られた歌であることから、もう十分に后らしい見識を備えていられると源氏は微笑して、手紙を仏の経巻のように拡げて見入っていた。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
仏像、経巻などもそれとともに用意させつつあった。
— 絵合 『源氏物語』 青空文庫