髓
髓
名詞
標準
文例 · 用例
夜に於ての恥かしいこと、醜態を極めたこと、みさげはてたること、野卑と愚劣との外の何物でもないやうな記憶の再現は、砒毒のやうな激烈さで骨の髓まで紫色に變色する。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
外皮から、腦髓から、胃袋から。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
危險なる新光線疾患せる植物及び動物の脊髓より發光するところの螢光又はラジウム性放射線が、如何に我我の健康に有害なるかを想へ、斯くの如き光線は人身をして糜爛せしめ、侵蝕せしめずんば止まず。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
それ故にまた、小學一年生の作文や自由畫ほど、藝術の淳い眞髓に觸れ、祕密をつかんでゐるものはないのだ。
— 萩原朔太郎 『室生犀星君の人物について』 青空文庫
その孔を通じて腦髓までも見ようと思へば見通せさうだつた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
氏の人生を見る眼は直ちにその底に横はつてゐる眞髓を捉へてしまひます。
— 南部修太郎 『三作家に就ての感想』 青空文庫
ズボリと踏込んだ一息の間は、冷さ骨髓に徹するのですが、勢よく歩行いて居るうちには温く成ります、ほか/\するくらゐです。
— 泉鏡花 『雪靈記事』 青空文庫
恁の如き風雲は、加能丸既往の航海史上珍しからぬ現象なれども、(一人坊主)の前兆に因りて臆測せる乘客は、恁る現象を以て推すべき、風雨の程度よりも、寧ろ幾十倍の恐を抱きて、渠さへあらずば無事なるべきにと、各々我命を惜む餘に、其死を欲するに至るまで、怨恨骨髓に徹して、此の法華僧を憎み合へり。
— 泉鏡花 『旅僧』 青空文庫