易占
えきせん
名詞
標準
文例 · 用例
わたしも易占をやり出してからは、物事にもう迷いが起らなくなった。
— 横光利一 『馬車』 青空文庫
それでとうとう砲術の研究はやめてしまって易占へ這入って来たのだが、科学的限界の効用というものは、易学の限界効用に較べたら、およそ赤児のごとく貧弱極るものだ。
— 横光利一 『馬車』 青空文庫
ここでは科学の隣りに易占の屋台が何の不思議もなく並んでいる。
— 横光利一 『静安寺の碑文』 青空文庫
私は九星とか易占とかを信じなかった。
— 豊島与志雄 『生と死との記録』 青空文庫
さて日本も嘉永の五年あたりは、まだ世の中が開けませぬから、神信心に凝るとか、易占に見て貰うとかいうような人が多かったものでござります。
— 三遊亭圓朝 『闇夜の梅』 青空文庫
つぎに、世間に伝うる、人為によりて人の吉凶禍福を占定する方法を述ぶれば、易占、五行、干支、天源、淘宮、八門遁甲、九星、方位、人相、骨相、家相、墨色、御鬮の類、枚挙するにいとまあらず。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
さらに他例を挙ぐれば、敵と相対して戦いを開かんとするに当たり、これを卜するに、明朝進撃すれば必ず勝利を得べしとの占いありしにより、翌朝進撃して勝ちを得たりとするに、これ、易占によりて兵士の気力を強め、衆みな勝利を得べしと自信して進撃したるによるというよりほかなし。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
さう云ふ小家の曲り角の汚れた板目には売薬と易占の広告に交つて至る処女工募集の貼紙が目についた。
— 永井荷風 『すみだ川』 青空文庫