し残し
しのこし
名詞
標準
unfinished work
文例 · 用例
出征を祝す、の征旗も、旗を取り込んで、てつぺんに葉を少し残した旗竿だけが、淋しく軒先きに立つてゐる。
— 葉山嘉樹 『氷雨』 青空文庫
丸子の宿の名物とろろ汁の店といってももうそれを食べる人は少ないので、店はただの腰掛け飯屋になっているらしく耕地測量の一行らしい器械を携えた三四名と、表に馬を繋いだ馬子とが、消し残しの朝の電燈の下で高笑いを混えながら食事をしている。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
けれどもお前に今ごろそんなことを言われるともうおれなどは何か栗かしだのみでも食っていてそれで死ぬならおれも死んでもいいような気がするよ」「もう二年ばかり待ってくれ、おれも死ぬのはもうかまわないようなもんだけれども少しし残した仕事もあるしただ二年だけ待ってくれ。
— 宮沢賢治 『なめとこ山の熊』 青空文庫
なるほど、お酒は少し残して置くべきものだ。
— 太宰治 『酒の追憶』 青空文庫
家に一銭でも大事の日なのに、手箱の底を掻いて一歩金二つ三つ、小粒銀三十ばかり財布に入れて懐中にねじ込み、「お金は少し残して置いた。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
失礼な起しましょうと口々に騒ぐを制して、朝餉も別間において認め、お前さん方が何も恐がる程の事はないのだから、大勢側に附いて看病をしておやんなさいと、暮々も申し残して後髪を引かれながら。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
それから、その開いてしまった心の皮膚の毛根を狙い、私の内部から私自身消し残した女の本能が、外部の蝶子さん、あなたの性格の影響に呼応し出して、自我の落城まえのような私をうろたえ始めましたことも話しましたね。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
何処の道路だって、泥溝際のどころは少し残してあるもんだから。
— 佐左木俊郎 『都会地図の膨脹』 青空文庫
作例 · 標準
夏休み最終日、山のような宿題のし残しがあることに気づいて青ざめた。
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退職する前に、後任者に引き継ぐべき仕事のし残しがないか入念にチェックする。
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彼女は料理のし残しを片付けながら、明日のお弁当の献立を考え始めた。
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