肉襦袢
にくじゅばん異読 にくじばん
名詞
標準
flesh-colored leotards
文例 · 用例
肉襦袢一枚の五体をわなわなと震わしたきりで、さらに口を割ろうとしなかったものでしたから、伝六があけっぱなしに始めました。
— 曲芸三人娘 『右門捕物帖』 青空文庫
」 などと呟きながら私は、尖つた頭布を被り、上衣を脱ぎ、ズボンをとつて見ると、黒い肉襦袢一枚で、紛ふかたなきメフイストフエレスであつた。
— 牧野信一 『変装綺譚』 青空文庫
先祖譲りの揃いの肉襦袢が何が恥かしいんだ。
— 夢野久作 『超人鬚野博士』 青空文庫
その中から髪を振り乱した素跣足の女が十人ばかり、肉襦袢ばかりの、だらしない姿のまま悲鳴をあげて場内へ逃げ込んで来た。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
大一番の丸髷に結って肉襦袢姿、それが三百ポンドもある大重錘をさしあげる、大和撫子ならぬ大和|鬼蓮だ。
— 遊魂境 『人外魔境』 青空文庫
なにしろ、馴鹿がいるあたりの北カナダへいってさえ、肉襦袢姿で平気でいれる奴だ。
— 遊魂境 『人外魔境』 青空文庫
それで、彼がもの心のついた時からは、――彼の記憶が始まった時からは、いつも周囲には、悲壮なジンタと、くしゃくしゃになったあくどい色の衣裳と、そして、それらを罩めた安|白粉の匂いや、汗のしみた肉襦袢の、ムッとした嗅気が、重なり合って、色彩っていた。
— 蘭郁二郎 『夢鬼』 青空文庫
そして、ベタベタと粘る手の掌を肉襦袢にこすりこすり、周章て楽屋の方へ駈けて行った。
— 蘭郁二郎 『夢鬼』 青空文庫
作例 · 標準
歌舞伎の舞台で、筋骨隆々の英雄を演じるために俳優が肉襦袢を着用する。
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相撲を題材にした劇で、細身の役者が体格を良く見せるために特注の肉襦袢を身につけた。
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昔の映画の撮影現場では、化け物の質感を出すためにシリコン製の肉襦袢が使われていた。
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