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偸安

とうあん
名詞動詞-サ変
1
標準
snatching a moment of rest
文例 · 用例
一人の女が小ブルジョア的な人道主義、偸安主義の生活を何かの必然的動機ですて、プロレタリア解放のために一つの役割をもって生活するようになれば、キット、生活の変化は恋愛と恋愛観の変化を起すにきまっている。
宮本百合子 ゴルフ・パンツははいていまい 青空文庫
ヒューマニズムとは、勇気と沈着さとで我々がおかれている現実の環境とその推移の本質を見とおし、恋愛においても、偸安に便利な条件を左顧右眄して探すのではなく、愛しうるひとを愛し抜こうとしてゆく人間の意志とその実践と、その過程に生まれてゆく新しい社会的価値の発見であると思う。
宮本百合子 若き世代への恋愛論 青空文庫
ニージュニイのこれらの連中のある者はマルクス主義に近づくや否や個人主義的毒素や利己主義や偸安で勝手にマルクスの理論をゆがめ、多くの者は唾棄すべき卑俗な「唯物論者」になり下った。
宮本百合子 マクシム・ゴーリキイの人及び芸術 青空文庫
しかし坐って論じている人々は、歴史の必要性というものを自身の偸安の便利な云いわけにつかった。
宮本百合子 マクシム・ゴーリキイの発展の特質 青空文庫
乙論派を代表する者といえどもまた然り、世界の大勢に通じ、日本の前途を考え、もって世論の激流に逆らうものは傑人たるを疑うべからず、しかれども、皇武合体を唱うる者あるいは改革に反対する守旧の思想に出でたるあらん、開港貿易を説く者あるいは戦争を厭忌する偸安の思想に出でたるあらん。
陸羯南 近時政論考 青空文庫
法律制度より言語礼習に至るまで人々みな仏国の風に倣い、偸安姑息の貴族輩に至りては争いてナポレオン帝に臣事せんことを望む。
陸羯南 近時政論考 青空文庫
こは偸安と云ふよりも、若きを恃む心もちなるべし。
芥川龍之介 雑筆 青空文庫
然しながら、それは作品と作者との関係に於いて、云いかえれば作者の創作活動の積極面について、是認されることであって、文学者の偸安と責任逃避との口実に使用さるべきものではない。
豊島与志雄 長篇小説私見 青空文庫
作例 · 標準
彼は偸安を貪るように、短い休憩時間を過ごした。
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困難な状況でも、偸安の心を持つことは許されない。
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一時の偸安が、後に大きな失敗を招くこともある。
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