幻辞.com

不味る

まずる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞
1
標準
to bungle
文例 · 用例
そのままずるずると僕たちのおかしなつきあいがはじまったのである。
太宰治 彼は昔の彼ならず 青空文庫
暫くしてもう一段昇ると、窓硝子に顏をくつつけてぢつと中を眺めつづけてゐたが、突然ぎくりと動いた兩足が段をはづれたかと思ふと、カアルソンは手袋をはめた兩手で梯子の兩脇を掴んだままずる/″\と滑り落ちて地面へぐしやつと潰れたやうになつてしまつた。
――スウェーデンの殺人鬼―― 死の接吻 青空文庫
玉子はあと片づけがすんでも帰らぬと思っていると、そのままずるずるにいついてしまって、私たちの新しい母親になりました。
織田作之助 アド・バルーン 青空文庫
鉄骨の表面は、海水にじめじめと濡れていて、リベットに足をかけると、そのままずるずると滑りおちて腕をすりむいたり、足の生爪をはがしたり、登攀はなかなか容易な業ではなかった。
海野十三 浮かぶ飛行島 青空文庫
考へ、動く、あらゆるはたらきをやめてこのままずるずると泥沼のやうな眠りのなかに身を落してしまひたかつた。
島木健作 一過程 青空文庫
けれども今からはもう蕎麦どころか追手につかまればまた明日から水ばかりより飲めないのだから、ひと思いに今夜のうちに峠を越してしまえば明日はどうにでもなろうという気勢の方が盛んになって、そのままずるずる一団は芋虫みたいに闇の中へ動いていった。
横光利一 時間 青空文庫
こんな話があってから三日とは経たぬうちに、その男は私達の家に来て、そのままずるずるべったりに私達の家で寝起きすることになった。
――獄中手記―― 何が私をこうさせたか 青空文庫
鈍い氷の斜面が現れると、二人は腰を氷に附けたままずるずる辷り降りた。
横光利一 旅愁 青空文庫
不味る(まずる) — 幻辞.com