沼辺
ぬまべ
名詞
標準
文例 · 用例
馬鹿にならないどころか、この疑は、春の沼辺の水草の根の様に、見る見る、彼の心の中に根を張り枝を伸ばして行く。
— 中島敦 『セトナ皇子(仮題)』 青空文庫
三(戸田の手紙)団百合子さんが、沼辺テル子といふ名前で或る左傾劇団の女優になつたといふことが知れました。
— 牧野信一 『女優』 青空文庫
ともかく小生は目下、貴作の「カルデアの牧人の歌」などを愛誦して、沼辺通ひに専念しながら、間もなく沼辺テル子が、単に「文学研究」のためにといふ名目のもとに、この家から東京通ひの出来るようになるためにと事をすゝめつゝあります。
— 牧野信一 『女優』 青空文庫
「沼辺にいるわい、眉輪の沼辺に」「おのれら飛天夜叉の一党を、包囲した陣地にご安居じゃ」「おっつけおのれの穢い首級も、姥の見参に入るというものじゃ」「眉輪の沼辺?
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
沼辺の鬼火 眉輪の沼の岸の腐木に、鬼火の姥は腰かけていた。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
沼辺の飛天夜叉 沼の対岸の林の中に、飛天夜叉組は屯していた。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
それは飛天夜叉組に斬り込まれ、支えかねて鬼火の姥の勢が、沼辺からこっちに逃げて来たのを、飛天夜叉組が追って来たのであった。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
間接に、今東京にいず、鵠沼辺に住んでいることなどきいています。
— 一九三八年(昭和十三年) 『獄中への手紙』 青空文庫