痛憤
つうふん
名詞動詞-サ変動詞-他動詞動詞-自動詞
標準
strong indignation
文例 · 用例
長兄が、ひとにだまされて、モンテエニュの使ったラケットと称する、へんてつもない古いラケットを五十円に値切って買って来て、得々としていた時など、次男は、陰でひとり、余りの痛憤に、大熱を発した。
— 太宰治 『ろまん燈籠』 青空文庫
長兄が、ひとにだまされて、モンテエニュの使ったラケットと称する、へんてつもない古ぼけたラケットを五十円に値切って買って来て、得々としていたときなど、次男は、陰でひとり、余りの痛憤に、大熱を発した。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫
われら、いま、微細といえども、君ひとり死なせたる世の悪への痛憤、子々孫々ひまあるごとに語り聞かせ、君の肖像、かならず、子らの机上に飾らせ、その子、その孫、約して語りつがせむ。
— 太宰治 『HUMAN LOST』 青空文庫
その夜は私も痛憤して、なかなか眠られぬくらいでしたが、でも、翌る朝になったら恥ずかしさも薄らいで、部屋を掃除しに来た外八文字に、ゆうべは失敬、と笑いながら軽く言う事が出来ました。
— 太宰治 『風の便り』 青空文庫
痛憤と煩悶との数日のうちには、ときに、学者としての彼の習慣からくる思索が――反省が来た。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
その上、織田信長にしろ、豊臣秀吉にしろ、皇室に対する純粋な敬意を持つてゐたが、徳川氏はそれを継承せず、徳川家康にしろ秀忠にしろ、皇室に対して、終始政略的であり、江戸幕府の朝廷に対する態度は、国史を読む者にとつて、痛憤を感ぜしむる点が、甚だ多いのである。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
今日は共同種井の水替といふので、四五の少壯輩が酒を汲んで例の痛憤談をやつて居る。
— 伊藤左千夫 『古代之少女』 青空文庫
大宅氏は、『文芸』の論文で腹立たしげな口ぶりをもって、「日本の文化全体を支配している安価な適応性の一つ」として転向の風に颯爽と反抗するプロレタリア作家の見えないことを痛憤している。
— 宮本百合子 『冬を越す蕾』 青空文庫
作例 · 標準
罪のない一般市民が犠牲になった痛ましいニュースを聞き、国民は各地で痛憤の声を上げた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
信じていた親友の裏切りを知った彼は、痛憤のあまり机を拳で叩いて悔しさを滲ませた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
貴重な歴史的建造物が心ない落書きで汚されたことに、文化財の専門家たちは痛憤している。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview