毛束
けたば
名詞
標準
bundle of hair
文例 · 用例
それは黒い背筋の上に薄いレモン色の房々とした毛束を四つも着け、その両脇に走る美しい橙紅色の線が頭の端では燃えるような朱の色をして、そこから真黒な長い毛が突き出している。
— 寺田寅彦 『蜂が団子をこしらえる話』 青空文庫
私が見付けた時にはそれがもうほとんど毛虫だか何だか分らないような団塊になっていたが、ただその囲りから突き出た毛束によってそう考えられたのである。
— 寺田寅彦 『蜂が団子をこしらえる話』 青空文庫
総髪の毛束を風に吹かせて、人捜し顔に向こうからやって来た人影があったものでしたから、ひとみをこらしてよく人体を見定めると、まさに昼間深川の境内で最後におまじないをやっておいたそのひとりです。
— なぞの八卦見 『右門捕物帖』 青空文庫
いつも前髪の大きい庇から、雑巾のような毛束を覗かしていた。
— 林芙美子 『風琴と魚の町』 青空文庫
5.私が明日の朝目が覺めた時、大木兎(みみづく)になつて、耳の代りに二つの毛束をつけ、嘴に鼠をくはへてゐようとも、私はそれに滿足して、なあに、怪しからん事は世の中にもつともつとあるぞと考へるだらう。
— 關口存男 『新獨逸語文法教程解説』 青空文庫
至尊の御身上であっては、その御用心はけだし当然なのでござりましょう」 といって部屋を出て行くと、間もなく古風な手提鞄を提げて戻って来、キチンと整頓された隔劃の中からウイグ・ニスと毛束を取出し、失礼ながら、といって加十の顎にニスを塗ると、細いピンセットを使って丹念に一本ずつ髯を植え始めた。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
そういう表情を泛べたまま静かに立上って、毛束を手にぶらさげたまま以前格闘のあった場所へ引返して行く。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
此處彼處にえにしだの藪が岩と岩との間の高地に不揃な羽毛束のやうになつて立つてゐた。
— PECHEURS D'ISLANDE 『氷島の漁夫』 青空文庫
作例 · 標準
美容師は、髪をいくつかの毛束に分けてからカットを始めた。
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風が吹くと、彼女の毛束が顔にかかる。
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ブラシでとかすと、絡まっていた毛束が綺麗にほどけた。
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