斜交い
はすかい
名詞-の形容詞名詞
標準
aslant
文例 · 用例
この途端に颯と瞼を赤うしたが、竈の前を横ッちょに、かたかたと下駄の音で、亭主の膝を斜交いに、帳場の銭箱へがっちりと手を入れる。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
」 と呼吸も吐かず、続けざまに急込んだ、自分の声に、町の中に、ぬい、と立って、杖を脚許へ斜交いに突張りながら、目を白く仰向いて、月に小鼻を照らされた流しの按摩が、呼ばれたものと心得て、そのまま凍附くように立留まったのも、門附はよく分らぬ状で、「影か、影か、阿媽、ほんとの按摩か、影法師か。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
登の視線を感じたからだろう、登を斜交いにすばやく見て、さっと頬を染めながら会釈をし、南の口のほうへ小走りに去った。
— 狂女の話 『赤ひげ診療譚』 青空文庫
それはいい、そこまではいいんだが、やがてお松は酌をしながら、斜交いにこっちをにらんで、浮気をしちゃあいやよといった。
— 三度目の正直 『赤ひげ診療譚』 青空文庫
するといしは眼尻をさげ、唇をだらしなくあけてへへへと笑い、斜交いに保馬を見た。
— 山本周五郎 『いしが奢る』 青空文庫
「若旦那さまも、明日は慥か御非番でございましたわね」「そうだったかね」「御非番の日ですわ」と紀伊は云った、「わたくし本当は、法事にはゆきたくないんですの」「だって自分で頼んだのだろう」「それはお願いしたんですけれど」「しかもいやになったのか」 紀伊は含み笑いをし、斜交いに、広一郎を見あげた。
— 山本周五郎 『女は同じ物語』 青空文庫
「どれ、蜘蛛を捕って上げましょう」斜交いの席に、この出来事を笑いながら見ていた、この地方の人らしい五十|恰好の和服の男が、そう云いながらその缶を取って、「ちょっと毛ピンか何かをお貸し下さい」と、幸子から毛ピンを借りた。
— 下巻 『細雪』 青空文庫
その井戸から斜交いになった長屋の一軒、表にもう葉の黄色くなったなにかの鉢物を五つ六つ並べ、腰高障子に「忠」という字の書いてある家を伝七郎はおとずれた。
— 山本周五郎 『恋の伝七郎』 青空文庫
作例 · 標準
川を斜交いに横切る橋が、風景に趣を添えている。
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彼は道を斜交いに進み、目的地へ急いだ。
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彼女の視線は、私の斜交いを通り過ぎていった。
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