恥掻
はじ掻
名詞
標準
文例 · 用例
それを妻はヒステリー気味でぶつくさ不平を言いながら、女の子を三人生んだあとで、若旦那もご承知の例の事件を起しまして、いゝ恥掻きをした揚句、こっちも面倒臭いから、さっぱり離縁してやりました」 そのとき姉娘は十五になっていた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
武士にかような恥掻かした上は、下郎なりともその覚悟がある筈じゃ!
— 三河に現れた退屈男 『旗本退屈男 第五話』 青空文庫
「……アハ……アハ……わかったか……貴様は……俺に恥掻かせた……ろうが……俺がどげな……人間か知らずに……アハ……」「……………」「……それじゃけに……それじゃけに……」 と云いさして源次は、眼を真白く剥出したまま、ユックリと唇を噛んで、獣のようにみっともなく流れ出る涎をゴックリと飲み込んだ。
— 夢野久作 『斜坑』 青空文庫
ロミオの奴、恥掻きをれ!
— ROMEO AND JULIET 『ロミオとヂュリエット』 青空文庫
……死に恥掻かす気か、はよう首を討てっ」六 武蔵は耳もかさなかった。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
オオ、察するところ、われはこの婆を、ただ返り討ちにしただけでは腹がいえず、五条の人通りへ曝し物にし、わしへ生き恥掻かせてから殺す気じゃの」「まあ、なんとでも、思うているがよい。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
当てられて耻掻くな。
— 佐々木味津三 『十万石の怪談』 青空文庫
ああ云う人を勘当したまま放っといたら、一層われわれが耻掻かんならん、云うとこに気イ付きはったんやわ」「折角貞之助兄さんが考え直してくれはったんやったら、こいさんかて改めてくれたらええのんに」「あの人は小さい時からああ云う傾向あったよってにな」「もう云うて見てもあかんやろか」「あかんわ、こいさんは。
— 下巻 『細雪』 青空文庫