透かす
すかす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to look through
文例 · 用例
蝶の舌ゼンマイに似る暑さかな暖かや蕊に臘ぬる造り花臘梅や雪うち透かす枝のたけ「蝶の舌」の句は、ゼンマイに似ているといふ目付け所が山であり、比喩の奇警にして観察の細かいところに作者の味噌があるのだらうが、結果はそれだけの機智であつて、本質的に何の俳味も詩情もない、単なる才気だけの作品である。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
勿論、あすこらのことだから何がくぐるめえものでもねえが、なにしろそれは獣物の毛に相違ねえ」「そうですね」と、庄太は丁寧に紙をひろげて、その上にうず巻いているような五、六本の黒い毛を透かすように眺めていた。
— 鬼娘 『半七捕物帳』 青空文庫
与吉は、一人谷のドン底に居るようで、心細くなったから、見透かす如く日の光を仰いだ。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
柳に片手を、柄下りに、抜刀を刃尖上りに背に隠して、腰をずいと伸して、木戸口から格子を透かすと、ちょうど梯子段を錦絵の抜出したように下りて、今、長火鉢の処に背後向きに、すっと立った、段染の麻の葉鹿の子の長襦袢ばかりの姿がある。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
其の町の、奧を透かす處に、誂へたやうな赤茶釜が、何處かの廂を覗いて、宙にぼツとして掛つた。
— 泉鏡太郎 『月夜』 青空文庫
」 と云つて、唯吉は屋根越に、また透かすやうにしたのである。
— 泉鏡太郎 『淺茅生』 青空文庫
一度何處か方角も知れない島へ、船が水汲に寄つた時、濱つゞきの椰子の樹の奧に、恁うね、透かすと、一人、コトン/\と、寂しく粟を搗いて居た亡者があつてね、其が夥間の一人だつたのが分つたから、聲を掛けると、黒人が突倒して、船は其のまゝ朱色の海へ、ぶく/\と出たんだとさ……可哀相ねえ。
— 泉鏡太郎 『印度更紗』 青空文庫
はて、何時の間に、あんな處に水車を掛けたらう、と熟と透かすと、何うやら絲を繰る車らしい。
— 泉鏡太郎 『二た面』 青空文庫
作例 · 標準
破れた障子の穴から、こっそりと隣の部屋の様子を透かす。
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レースのカーテン越しに、外を歩く人影を透かして見ていた。
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霧が晴れてきて、山の向こう側がうっすらと透かして見えるようになった。
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標準
to hold up to the light
作例 · 標準
拾った石を電球に透かしてみると、中に綺麗な結晶が閉じ込められていた。
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ワイングラスを光に透かして、その色味と透明度をじっくりと確かめる。
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布地を透かして織り目の細かさを確認し、品質の良さを判断した。
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標準
to make an opening
作例 · 標準
密集した枝を少し透かすことで、庭全体の日当たりと風通しを良くした。
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人混みをかき分け、わずかな隙間を透かして前へと進んでいく。
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文字の間隔を少し透かして書いた方が、後から読み返した時に読みやすい。
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標準
to fart without making a sound
作例 · 標準
エレベーターの中で、音を立てずにこっそりと屁を透かす。
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「誰だ、透かしたのは!」と、友人が鼻をつまみながら叫んだ。
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すかしっ屁を透かすときは、いつも周囲の反応を伺いながら平静を装う。
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