下体
かたい
名詞
標準
文例 · 用例
弟は私たちに茶を勧めたのち、その不自由な下体を斜めにずって行って、蠅帳から瀬戸鉢を取出し、私たちの前に置きました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
春暖に際して人の皮下体内に血液が充実して、漲り溢れるばかりの様相を生じ来る理由は決して唯一の理由ではなく複雑な理由から成立っているには違いないが、温熱を著しく感じるものは気体や液体であるから、血液が暖かな気候の影響を受けて人の体内に於いて膨張することは確かに有力な一原因に疑いない。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
何といふ情ない幻影か、其人の長過ぎた面長の顔が、脚の侏儒の頭部にかぶさつて、私の下体から、湧き出るやうに無数の蠕くものになつて、実にうよ/\として出て来たのである。
— 折口信夫 『鏡花との一夕』 青空文庫
結局弥陀三尊図に、山の端をかき添へ、下体を隠して居る点が、特殊なのである。
— 折口信夫 『山越しの阿弥陀像の画因』 青空文庫
結局弥陀三尊図に、山の端をかき添え、下体を隠して居る点が、特殊なのである。
— 折口信夫 『山越しの阿弥陀像の画因』 青空文庫
小ぶりに身を動して、肩と手とに美しく科しながら、下体は飛び立つ様な動作をする。
— ――中村魁車を誄す―― 『街衢の戦死者』 青空文庫
又曰、尽則魂気帰于天、形魄帰于地、而死矣、人将死時熱気上出、所謂魂升也、下体游冷、所謂魄降也。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
下体は遊冷す、いわゆる魄、降るなり」と。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫