浚い
さらい
名詞
標準
文例 · 用例
あそこの家の月浚いはいつだ」と、半七は訊いた。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
おまけに毎月の書き入れにしている月浚いさえも休んでいるというのが、何よりの証拠だ。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
師匠の家にはお浚いの床があるだろう」 師匠の家は四畳半と六畳の二間で、奥の横六畳に二間の床があると松吉は云った。
— 帯取りの池 『半七捕物帳』 青空文庫
初めに己が洗い浚い饒舌ってしまって、それから向うが話し出した。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『家常茶飯』 青空文庫
折角設計して来た自分らしい楼閣を不逞の風が浚い取った感じが深い芸術なるものを通して何かあるとは感づかせられた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
その日は私の持ちものの最後を洗い浚い持たせてやって、金に代えさせ、珪次を存分に御馳走してやりました。
— 岡本かの子 『扉の彼方へ』 青空文庫
これらの井戸は多摩川から上水を木樋でひいたもので、その理由から釣瓶で鮎を汲むなどと都会の俳人の詩的な表現も生れたのであるが、鮎はいなかったが小鯉や鮒や金魚なら、井戸替えのとき、底水を浚い上げる桶の中によく発見された。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
芸者が来ると、蝶子はしかし、ありったけの芸を出し切って一座を浚い、土地の芸者から「大阪の芸者衆にはかなわんわ」と言われて、わずかに心が慰まった。
— 織田作之助 『夫婦善哉』 青空文庫