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雨夜

あまよ異読 つや
名詞
1
標準
rainy night
文例 · 用例
野も山も、此の果しなき雨夜の中へ、ふと窓を開けて、此の銀の鍋を翳したら、きらりと半輪の月と成つて二三|尺照らすであらう。
泉鏡太郎 銀鼎 青空文庫
浦の雨夜の茶話は今も心に残っているが、それよりも、婆さんの潮風に黒ずんだ顔よりも、垣の山吹よりも深く心に沁み込んで忘られぬものが一つある。
寺田寅彦 青空文庫
一つは雨夜の仮の宿で、毛布一枚の障壁を隔てて男女の主人公が舌戦を交える場面、もう一つは結婚式の祭壇に近づきながら肝心の花嫁の父親が花嫁に眼前の結婚解消をすすめる場面である。
寺田寅彦 映画雑感(3) 青空文庫
もっともこの一石橋の夜の御領主、名代の河童が、雨夜の影を潜めたのも、やっと五六年以来であるから。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
雨夜の橘の其には似ないが、弱い、細りした、花か、空燻か、何やら薫が、たよりなげに屋根に漾うて、何うやら其の人は女性らしい。
泉鏡太郎 淺茅生 青空文庫
むかしの俳句に「綱が立って綱が噂の雨夜哉」というのがある。
岡本綺堂 妖婆 青空文庫
この蓮花池は本とドブ溜だつたが、雨夜忽ち蓮花が生じ香を放ち、又、其葉や莖を風が吹く聲を聞たと云ので、決して花が開く音を指たでなく、集成同卷に、青州府志、蓮花池在玉交里中、莽蕩無際、青萍環覆、紅碧交加、蓮蕊爭勝、爛漫如霞、然乍有乍沒、兆沂之盛衰、或疑其有靈氣云と云ると等しく云はゞ蓮の幽靈だ。
南方熊楠 蓮の花開く音を聽く事 青空文庫
――一本松と、そこの一基の燈籠である―― おなじ一本松という――名所が、故郷なる金沢、卯辰山の山の端にあって、霞を絡い、霧を吸い、月影に姿を開き、雨夜のやみにも灯一つ、百万石の昔より、往来の旅人に袖をあげさせ、手を翳させたものだった、が、今はない。
泉鏡花 雪柳 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日雨夜について考えている。
雨夜という言葉は日本語で重要だ。
彼は雨夜の意味を理解している。
この文には雨夜が含まれている。