琴棋
きんき
名詞
標準
文例 · 用例
芥川龍之介は一代の才人であり、琴棋書画のあらゆる文人芸に達した能士であつたが、その俳句は、やはり多分にもれず文人芸の上乗のものにしか過ぎなかつた。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
市民一般に趣味人をもって任ずるこの古都には、いわゆる琴棋書画の会が多かった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
琴棋書画、それから女、芝居、陶器、食もの、思想に亙るものまでも、分け距てなく味い批評できる彼等をお互いに褒め合った。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
彼はいかにふだん幅広い口を利こうと、衷心では料理より、琴棋書画に位があって、先生と呼ばれるに相応わしい高級の芸種であるとする世間月並の常識を無みしようもない。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
琴棋書画等趣味の事にかけては大概のことの話相手になれると同時に、その話振りは思わず熱意をもって蛍雪を乗り出させるほど、話の局所局所に、逆説的な弾機を仕掛けて、相手の気分にバウンドをつけた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
その時参考品|御物の部に雪舟の屏風一双(琴棋書画を画きたりと覚ゆ)あり。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
それ、言ふでせう、茶の湯生け花歌ヘエケエの親類見てえな」「詩歌管絃か琴棋書畫だらう――、そんな六つかしいことも出來るのか」「唐天竺の都々逸も心得て居るし、笛も吹けば琴も彈くんですつて」「それで、質も置けば、飯も炊くと來れば大したものだ。
— 華魁崩れ 『錢形平次捕物控』 青空文庫
」 女郎の藝事を誇大に言ひ觸らされたのは、恐らく、宣傳の爲であつたらしく、現に、川柳にも『琴棋書畫並べてばかり知りんせん』とか『黒助へ代句だらけの繪馬をあげ』とか、その頃の洒落者は、飛んだところで偶像破壞をやつて居ります。
— 華魁崩れ 『錢形平次捕物控』 青空文庫