気弱い
きよわい
形容詞
標準
文例 · 用例
こら、笑ってみろ、と私が言ったら、あなたは、鬚もじゃの顔を赤くして、但馬の奴が、うるさく言うんだ、と珍しく気弱い口調で弁解なさいました。
— 太宰治 『きりぎりす』 青空文庫
いつかの夜など、信じられるのはお前だけだ、僕は人にだまされ利用されてばかりいる、僕は可哀想な子なのだからお前だけでも僕を捨てないでおくれ、と聞いていて浅間しくなるほど気弱い事をおっしゃって、両手で顔を覆い、泣く真似をなさいました。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
幼い頃から世の辛酸を嘗めて来た人に特有の、磊落のやうに見えながらも、その笑顔には、どこか卑屈な気弱い影のある、あの、はにかむやうな笑顔でもつて、お傍の私たちにまでいちいち叮嚀にお辞儀をお返しなさるのでした。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
幼い頃から世の辛酸を嘗めて来た人に特有の、磊落のように見えながらも、その笑顔には、どこか卑屈な気弱い影のある、あの、はにかむような笑顔でもって、お傍の私たちにまでいちいち叮嚀にお辞儀をお返しなさるのでした。
— 太宰治 『鉄面皮』 青空文庫
気弱い内省の窮極からでなければ、真に崇厳な光明は発し得ないと私は頑固に信じている。
— 太宰治 『服装に就いて』 青空文庫
服装正しく、挨拶も尋常で、気弱い笑顔は魅力的であります。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
自分のものでも無い或る卑しい想念を、自分の生れつきの本性の如く誤って思い込み、悶々している気弱い人が、ずいぶん多い様子であります。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
気弱い王子は戦慄しました。
— 太宰治 『ろまん燈籠』 青空文庫