尻振り
しりふり
名詞
標準
文例 · 用例
弁護士の試験をうけるために早稲田の講義録をとっているという木下は、道で年頃の女に会うときまって尻振りダンスをやった。
— 織田作之助 『放浪』 青空文庫
尻振りざまのをかしさよ、そのペタル縮まりて玩弄品のごとく今は早や踏むにも堪へね、ひたぶるに走り廻れり。
— 北原白秋 『緑の種子』 青空文庫
わしも、忍び込もうかとまで考えたが、仲間に鼻薬を与えて、聞き込むと、小藤次が、上手に立廻ったらしいから、何れ、と、待ち受けておると、案の定――」「先生、あの尻振りは――」「あはははは、見ておったか?
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
どれおぐしをお上げ申しませうか、お鈴さん憚りながらおくせ直しのお湯をとの詞をきつかけに、お鈴もまたその意を得て、常には軽さうにもあらぬ尻振り立てて行く後姿にくらしく。
— 清水紫琴 『野路の菊』 青空文庫
對手の舟ぬしは早いところ賣るべと、一包みの布袋を茂平の舟にどかんと投げこみ、舟はちよつと尻振りになりお咲は驚いて、おつさん、いたはつてくれろといつた。
— 室生犀星 『命』 青空文庫
日が重なると、赤裸になって陣門の近くに群れ、尻振り踊りをしたり、瞼をむいてあかんべえをしたりして、蜀兵を憤らせた。
— 出師の巻 『三国志』 青空文庫
酔っ払って女給の腰に抱きつきながら、尻ふりダンスをしている老人客、ジッと抱き合ったまま動かない、怪しげなシミダンス。
— 田中英光 『野狐』 青空文庫
その娘がだぜ、事もあらうに、毛唐の真似だかなんだか知らねえが、ひとの目の前で、尻ふりダンスたあ、なんだい?
— 岸田國士 『秋の雲』 青空文庫