近東
きんとう
名詞
標準
Near East
文例 · 用例
頬骨が東洋風に出張っていてそれで西洋人の近東の男。
— ――朝と昼―― 『巴里のキャフェ』 青空文庫
翌日、近東行きの列車が巴里を出発する間際になって、ジョージ・佐野は死人のように、蒼ざめて一行に加わりました。
— 吉行エイスケ 『バルザックの寝巻姿』 青空文庫
いまでは横田はヤンキーの女達が過去スペインの愛犬に恋慕したように、無謀な愛情ときわどい婦人社会の教養をうけて裸体で近東風な機械体操や、スパルタ風の腕力を発揮したり、恐らくあの毛むくじゃらの胸を、つき出して、サロンを物好きな流行女の号令によって、自由自在に這い廻っていることだろう。
— Love on Drought 『恋の一杯売』 青空文庫
次の瞬間私が青い窓から近東の藍色の空を眺めていると電流にのってアダがあらわれてきて、私の夜会服に一輸のネムの花をさすのであるが、忽ち私には彼女がマルセーユの金羊毛酒場の素足の美しい踊姿となって女の耳元で、おい、Y、今晩おれにつきあえよ、と囁く追想の女となるのであった。
— 吉行エイスケ 『孟買挿話』 青空文庫
僕はマルセーユから催眠酒をのまされたような意識を失って近東行の急行列車に乗ると昏々とマホガニイの寝台でフロレンス辺まで吊されていたらしいのだ。
— 吉行エイスケ 『孟買挿話』 青空文庫
それからまた夜半になって貴女が金羊毛の名にふさわしくないところがあるのに気付いたのですが、そのときには私はあの卑怯なルーマニアの暴漢のために、近東行きの列車に投げ込まれてしまっていたらしいのです。
— 吉行エイスケ 『孟買挿話』 青空文庫
結婚したが図星の外れたシイ・ファン・ユウは最近東京に来て米良に会った。
— 吉行エイスケ 『地図に出てくる男女』 青空文庫
テヘラン、イスパハンといったようないわゆる近東の天地がその時分から自分の好奇心をそそった、その惰性が今日まで消えないで残っているのは恐ろしいものである。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
ウィキペディア
近東 とは、西ヨーロッパから見た文化の同一性や距離感によって、大まかに定義されるアジアの地域を指す。広義では、北アフリカの国々を含めることがある。
出典: 近東 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0