抵
抵
名詞
標準
文例 · 用例
こういう歌を大抵の人は、平凡である、稀薄である、素湯を飲むようであると云うのであるが、その淡然たる声調の上に何処ともなく、情緒のにじみが潤い出て居る。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
よしそれを字余りなり若くは、三十六字四十字を平気で作るにせよ、大抵三十一文字といふ概則的観念の支配下に作歌する意味が甚だ不明瞭で無かないか。
— 伊藤左千夫 『『悲しき玩具』を読む』 青空文庫
この間の音韻の状態を明らかにすべき根本資料としては、平安朝初期には万葉仮名で書かれたものがかなりあるが、各時代を通じては主として平仮名で書かれたものであって、この期の諸音韻は、大抵は平仮名・片仮名で代表させることが出来る。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
これは現代の言語について考えてみてもよく解ることですが、我々はちょっと考えると、仮名で日本語を書いた場合には大抵同じ音はいつも同じ文字で写されているという風に考えている。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
かように大抵の場合は清濁が分けてありますけれども、実例についてよく調べてみると、語によっては少しはっきりしないものもあるようであります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
これは通行本と言われているもので、江戸時代の学者は大抵そればかり見ておったのでありますが、それは相当誤字のある本で、近来ずっと古い『万葉集』の写本が大分出て来ましたが、それと比べて見ると処々字が違っている所があります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
例えば甲斐国の「カ」を「甲」と書きますが、実際古典にも甲斐国の「カ」は甲の字が大抵書いてあります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
それと共に、時代的に見れば、ずっと古い時代に厳格に区別せられていたのが、或るものは奈良朝の半頃から、或るものは奈良朝の末頃から段々区別が混同して、平安朝に入ってからは大抵区別がなくなったろうという風に考えられる。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫