興味本位
きょうみほんい
形容動詞名詞-の形容詞
標準
(just) out of curiosity
文例 · 用例
彼は興味本位の立場から色々な怪奇をも説いてはいるが、腹の中では当時行われていた各種の迷信を笑っていたのではないかと思われる節もところどころに見える。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
それも、僕をほんとうに愛しているからじゃなく、ただ興味本位の一時のお芝居なんですよ……だから、もう飽きてしまって、僕のところへなんか寄りつかないじゃありませんか。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
僕が聞きたいのは、興味本位のごく些細な点だ。
— THE ADVENTURE OF THE SOLITARY CYCLIST 『自転車乗りの影』 青空文庫
第二の方は興味本位、享楽本位から来たもの――今一つ突込んで云えば、思想カブレ、流行カブレ、虚栄、ウヌボレ、自暴自棄なぞいう内的原因から起った不良性の嵩じたもので、生活難の背景だの、商売的の意味だのが極めて薄い。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
一本調子に事件を追い、細い心理の解剖に頭の良さを誇るというより、三十枚足らずの短篇の中へ、複雑多様の筋を罩め、それを穏かに解きながら、音楽も聞かせ色彩も見せ、興味本位の探偵物ながら、芸術的表現をも忘れない。
— 国枝史郎 『日本探偵小説界寸評』 青空文庫
その為に大衆文芸は興味本位――ならばまだしも好い。
— 芥川龍之介 『亦一説?』 青空文庫
しかし、この問題では各新聞紙が競って興味本位に報道して、辻川博士が突如として大学をやめて専門ちがいの蜘蛛の研究をはじめたことや、三十尺の支柱に支えられる円形の塔にこもっていることなどをこと新らしく書きだして、大いに世人の好奇心を煽った。
— 甲賀三郎 『蜘蛛』 青空文庫
折りかえした形であらわれている上流人らしい傲慢さを感じて、みほ子は、自分の中に反撥するものがあり、店のほかの連中と一緒に興味本位でそのお喋りに入ってゆけなかった。
— 宮本百合子 『道づれ』 青空文庫