涙金
なみだきん異読 なみだかね
名詞
標準
(token amount of) consolation money
文例 · 用例
それに俺に食ってかかったって、仕方がないじゃないか、な、ちゃんと嘆願さえすれば、船長だって涙金位寄越さないものでもないんだ。
— 葉山嘉樹 『浚渫船』 青空文庫
…… 滝太郎が、その後十一の秋、母親が歿ると、双葉にして芟らざればなどと、差配佐次兵衛、講釈に聞いて来たことをそのまま言出して、合長屋が協議の上、欠けた火鉢の灰までをお銭にして、それで出合の涙金を添えて持たせ、道で鳶にでも攫われたら、世の中が無事で好い位な考えで、俵町から滝太郎を。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
音造が信次郎を闇撃ちにしたのは、大抵お察しでもありましょうが、お半との関係を云い立てて、駿河屋から幾らかの涙金を取ろうとする。
— 幽霊の観世物 『半七捕物帳』 青空文庫
ですから、例えば工場でお父さんが十五年も働きつづけ、機械にはさまれ死んだとしても、会社は半年ももたない涙金をくれるぎり。
— 宮本百合子 『「我らの誌上相談」』 青空文庫
クビになったら、又別の口はなかなか見つからず、退職手当と云ったって、涙金です。
— 宮本百合子 『「我らの誌上相談」』 青空文庫
すると、誰かが、莫迦云ふな、トーキーは必然なんだ、しかし、我々の闘つてゐるのは、今まで我々を搾取して今になつて我々をわづかの涙金で追つぱらはうとする資本家なんだ、と叫んだ。
— 武田麟太郎 『日本三文オペラ』 青空文庫
僅かな涙金でおっぱらわれ、散々になって去って行く仲間を見て見ぬ振りをしている有様だった。
— 永崎貢 『組合旗を折る』 青空文庫
寺からの涙金やBやMの世話であるY山中の貧乏寺の老舗を安く買い取った私は、やっと私自身をそこへ安置してみた。
— 大切な雰囲気 『大切な雰囲気』 青空文庫
作例 · 標準
「ほんの涙金ですが、どうかお役立てください」と彼は封筒を差し出した。
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不当な解雇に対する補償金としては、あまりに少ない涙金に憤りを感じた。
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長年勤めた会社を退職する際、感謝の印としてわずかながら涙金を包んだ。
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