揺出
揺出
名詞
標準
文例 · 用例
それから青芒の線を延して、左へ離れた一方に、一叢立の藪があって、夏中日も当てまい陰暗く、涼しさは緑の風を雲の峰のごとく、さと揺出し、揺出す。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
」と首を引込め、又|揺出すやうにして、旧|停車場の方を見ながら言つた、媼がしよぼ/\した目は、恁うやつて遠方のものに摺りつけるまでにしなければ、見えぬのであらう。
— 泉鏡花 『二世の契』 青空文庫
海の底が、ゆらゆらと地震のやうに揺出したので、ます/\驚いて、急いでその固いものを一方の手でつかみ、もう一方の手で、烈しく生命綱を引きましたから、船の方では、ぐん/\引上げにかゝりました。
— 宮原晃一郎 『動く海底』 青空文庫