琴柱
ことじ
名詞
標準
bridge of a koto
文例 · 用例
今から言っとくが――」 母親は、死ぬ間際に顔が汚ないと言って、お白粉などで薄く刷き、戸棚の中から琴柱の箱を持って来させて「これだけがほんとに私が貰ったものだよ」 そして箱を頬に宛てがい、さも懐かしそうに二つ三つ揺る。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
白地に、藍の琴柱霞がちら/\とする間もなく、不意に衝と出た私たちから隱れるやうに、朱鷺の伊達卷ですつと立つ時、はらりと捌いた褄淺く、柘榴の花か、と思ふのが散つて、素足が夕顏のやうに消えた。
— 泉鏡太郎 『深川淺景』 青空文庫
その緑琴柱にはして、弾きなづむ鳩の羽の夢、幌の星、剣のなげき、清掻はほのかに薫ゆる。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
風すかしに細く開いた琴柱窓の一つから、森を離れて、松の樹の姿のいい、赤土山の峰が見えて、色が秋の日に白いのに、向越の山の根に、きらきらと一面の姿見の光るのは、遠い湖の一部である。
— 泉鏡花 『夫人利生記』 青空文庫
」 銀杏返もぐしや/\に、掴んで束ねた黒髪に、琴柱形して、晃々と猶ほ月光に照映へる。
— 泉鏡花 『光籃』 青空文庫
それと一緒に琴柱が二つか三つたおれてパチンパチンと烈しい音がしたように思います。
— 夢野久作 『押絵の奇蹟』 青空文庫
月のまへのしらべは夜寒をつぐる秋風雲井のかりがねは琴柱におくるこゑ/″\。
— 竹久夢二 『砂がき』 青空文庫
……提琴柱子どん、足下は?
— ROMEO AND JULIET 『ロミオとヂュリエット』 青空文庫
作例 · 標準
琴を演奏する前に、琴柱を動かして正確に調弦を行う。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
琴柱が倒れてしまわないよう、移動の際は慎重にケースにしまった。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
象牙で作られた古い琴柱には、長年の使用による美しい艶が出ている。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview