肉桂色
にっけいいろ
名詞名詞-の形容詞
標準
cinnamon (color)
文例 · 用例
春先、まだ紫陽花の花が開かず、鮮やかな萌黄の丸い芽生であった頃、青桐も浅い肉桂色のにこげに包まれた幼葉を瑞々しい枝の先から、ちょぽり、ちょぽりと見せていた。
— 宮本百合子 『透き徹る秋』 青空文庫
そして、さりげない風で、低く、「別に見るほどのものでもありませんよ」と云いながら、落付いた肉桂色の上衣の襞の間に、飾りを隠そうとした。
— 宮本百合子 『古き小画』 青空文庫
考えて見れば、太った体に肉桂色の絹服をつけ、鼻眼鏡をかけたミス・ハウドン。
— 宮本百合子 『七階の住人』 青空文庫
とつおいつそんなことを考えながら、彼が肉桂色の羅紗を表につけた熊の毛皮の外套を肩に羽織って、通りへ出た途端に、ちょうどそこの横町へ曲る角で、やはり肉桂色の羅紗の表をつけた熊の毛皮の外套を著て、耳被いのついた防寒帽をかぶった紳士とばったり出会った。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
また、その県下ではまだ誰も著ていないような素晴らしい服地を買いこんだりして、その頃からして、どっちかといえば、ピカピカして赤味の勝った、例の肉桂色というやつに執着を持つようになったのだ。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
淡い肉桂色のネクタイをして、手入れのよい鳶色の髪や白い額の上に、いまその下をとおって来た青葉のかげが映っていそうな風采だった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
金銭について警戒する多計代の心には、品のいい肉桂色の絹レースの服をつけ、すらりと美しい脚でパリの人目さえひきつけている小枝の姿態が浮ぶにちがいなかった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
ふりかえると、肉桂色のシャツの上にチョッキを着て、厨房の監督でもしていたのか、ひろい白前掛をかけたホテルのマネージャーだった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
作例 · 標準
秋の夕焼け空は、肉桂色に染まっていた。
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彼女は肉桂色のセーターを着て、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
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その壁の色は、温かみのある肉桂色だ。
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